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【取得した土地が使えないことも?】トラブル回避のため知っておきたい、土地の法的規制

土地の法的規制

土地を所有しても、好き勝手に建築物を建てられるわけではなく、場合によっては建築が不可となることもあります。

所有した土地を活用して建築をする上での、主な法的規制を確認しましょう。

 

接道義務

建築物の敷地は原則、建築基準法に定める幅員4m以上の道路に間口2m以上接していなければなりません。

これは火災の際、消防車の侵入が阻まれると消火活動に支障をきたす、などが理由としてありますが、歴史のある市街地などでは幅員4mに満たない道路が多数存在しています。

そのため、建築基準法適用以前(1950年)にできた道路や、特定行政庁の指定を受けたものは道路とみなすことになっています。そうでない場合は、原則として建築物を建てることはできません。

 

セットバック

セットバックとは、土地に接する道路の幅員が4m未満の場合、道路の中心から2mを維持して道路境界を設定し、これによって将来的に4mの道路幅を確保しようとするもので、この敷地境界線の後退をセットバックといいます。

この敷地に入った部分はいずれ道路とされることが予定されているため、所有権はあるものの門や塀、花壇などを作ることもゆるされず、「42条2項道路」または「みなし道路」と呼ばれています。

しかし所有権はあるため、固定資産税が生じている場合があります。非課税申請をすれば免除となるケースがほとんどですが、自動で免除とはなりませんので注意が必要です。

 

建ぺい率・容積率

土地に建てることができる建坪や、延べ床面積の上限を定めている規制です。

  • 建ぺい率とは、建築面積の敷地面積に対する割合で、おおむね30〜80%に定められています。
  • 容積率とは、延べ床面積の敷地面積に対する割合で、50〜1300%の間で定められています。

 

用途地域

用途地域は法規制の基本となる建築物の制限であり、用途地域によって「建てられる建築物の制限」が生じます。

  • 第1種低層住居専用地域
    低層住宅のみに建築許可が下りるため、良好な住宅環境が保たれます。商業施設にも厳しい制限が課され、小規模の店舗や診療所などは建てられますが、通常はコンビニも制限されます。そのため、閑静な住宅地域となります。
  • 第2種低層住居専用地域
    第1種とほぼ同様ですが、商業施設の建築条件が緩和されています。コンビニ・飲食店・雑貨店など2階建以下で、床面積が150㎡までの店舗が建築可能です。
  • 第1種中高層住居専用地域
    中高層住宅の良好な環境が守られる地域です。大規模店舗・工場は建築できませんが、病院や大学、500㎡までの一定条件の店舗は建築できます。
  • 第2種中高層住居専用地域
    第1種よりも、事務所や店舗の建築制限が緩和されます。床面積が1,500㎡までで2階建以下の店舗や飲食店・大学・専門学校・病院などを建てることができます。
  • 第1種住居地域
    「第1種低層住居専用地域」から「低層」と「専用」が除かれ、3,000㎡までの一定条件の店舗・事務所・ホテルなどや住環境への影響が小さい小規模な工場が建てられます。
  • 第2種住居地域
    「第1種住居地域」よりもさらに規制が緩和され、10,000㎡までの店舗・事務所、遊戯施設(カラオケ・パチンコなど)、危険性や環境悪化のおそれが少ない工場も建築可能です。
  • 準住居地域
    幹線道路の沿道などで、住居とそれ以外の店舗・事務所が調和した環境を保護するための地域。10,000㎡までの店舗・事務所、遊戯施設、映画館、倉庫、車庫、ファミレスなどが建築可能となります。
  • 工業地域
    主に工業の利便をはかるために定められた地域で、危険性や環境悪化のおそれがある工場も建築できます。住宅・店舗なども可能ですが、学校・病院・ホテルなどを建築できません。
  • 準工業地域
    軽工業の工場など、環境悪化のおそれの少ない工場の利便を図る地域で、住居や商店など多様な用途の建物が建てられます。
  • 工業専用地域
    工業業務の利便をはかることに特化したエリアで、どんな工場でも建てられますが、住宅・商業施設は一切建築できません。住宅が建築できない唯一の用途地域です。
  • 商業地域
    商業の利便をはかる地域で、小売店舗などの商業施設がおおく、超高層ビルも建築可能です。
  • 近隣商業地域
    近隣の住宅地の住民に対する、日用品などの販売を行うことを目的とした、商業の利便をはかる地域です。マンション・商業施設・オフィスビルなどが混在しています。

 

防火地域

市街地における火災の危険を防ぐため、都市計画法で定められた地域であり、人の集中する商業系の用途地域や駅周辺・密集市街地・避難経路の幹線道路などが指定されています。

防火地域に指定された区域では、建物を耐火建築物(鉄筋コンクリート造など)にしなくてはなりません。
従来は木造住宅を建てることができませんでしたが、近年、一定の耐火性能を有すると国土交通大臣より認定を受けたものであれば建築が可能となっています。

 

都市計画区域

都市計画法によって、都市計画に市街化区域と市街化調整区域との区分を定めることができます。具体的には無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため、市街化を進める地域(市街化区域)と抑制する区域(市街化調整区域)に分け、総合的な整備、開発及び保全を図っています。

土地のある区域が「市街化調整区域」に指定されている場合、原則的に開発行為が抑制され、建築行為などを行う場合は都道府県知事等の許可が必要になります。

 

まとめ

土地の活用には、都市計画法・建築基準法・農地法・市町村の条例など、さまざまな法的規制が関連してきます。

土地を取得して建築物の建設を考える場合は、こうした法令に抵触することがないよう、注意しながらすすめましょう。

 

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