国土交通省・総務省では、空家法(空家等対策の推進に関する特別措置法)に基づいた空き家の解体・修繕などの取り組み状況を2020年4月8日に公表。
2015年の法律施行から4年半で、全国における7,552物件の解体・修繕などが実施されたとの集計が発表されました。
参考[報道発表資料]空家法施行から4年半、全国で空き家対策の取組が進む
~空き家対策に取り組む市区町村の状況について~ 国土交通省(2020/4/8)
報道発表の中身について、確認していきたいと思います。
*「空き家対策特別措置法」の制度については、こちらの記事をご覧ください。 続きを見る
空き家を放置すると罰金が!?「空き家対策特別措置法」の制度と事例
空き家の解体・修繕などの措置に一定の効果
公表された資料では、特定空き家に認定され除却(解体など)をされた7,552物件のほか、市町村独自の取り組みなどによる解体・修繕の件数が69,340件とされ、合計76,892物件がこの4年半で措置されたとの結果が発表されています。
景観や治安の悪化、倒壊などの危険にもつながりかねない「管理不全」の物件が7万件以上も解消されたことは、たいへん望ましいことです。
しかし、本来空き家は私有の財産であるにも関わらず、その解体・修繕などの多くが国費などの公金を使って処理されていることを考えると、将来にわたる財源の確保が心配されます。
また視点を変えると、2019年の新設住宅着工戸数は、90万5123戸(貸家・マンション等含む)もあるなど、人口減少下における「壊す家」と「建てる家」のいびつな需給バランスが気になるところです。(【図解・経済】新設住宅着工戸数の推移:時事通信社)
今後の措置にはさらに拍車がかかる?
過去4年半の状況をみていくと「指導・命令・代執行」などの措置の件数は年々増加しています。
また未処置の空き家もまだまだ多いこと、そして突出して取り組み件数の多い自治体も出てきた(千葉県香取市・秋田県上小阿仁村など)ことから、しばらくこうした措置は増加していく傾向にあると考えられるでしょう。
当初はこうした措置に二の足を踏んでいた自治体も、全国的に事例が蓄積されるにつれ、われもわれもと取り組みが強化され、加速度的に増える可能性も考えられます。
該当する空き家を所有する方にとっては、費用負担とともに先延ばしにできない決断が迫られることになりそうです。
まとめ
管理不全の空き家に対して、法律施行から4年半の間に少しずつ、着々と解体などの措置が進んでいることが確認できました。
一方で管理不全の空き家とされるものの中には、実はまだまだ活用が可能な「もったいない物件」が埋もれている可能性があります。
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