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【無償譲渡の前に】知っておきたい不動産実勢価格の調べ方について

2019年6月29日

不動産には、定価が存在しません
ではどうやってその価値を判断したらよいでしょう?

ここでは、無償譲渡を考える前に知っておきたい不動産実勢価格の調べ方について解説します。

不動産の価値は土地価格と建物価格の合計

不動産の資産価値は一般に「土地価格」「建物価格」の合計により算出されます。

ポイント

資産価値 = 土地価格 + 建物価格

 

土地・建物のさまざまな価格算出方法

土地の価格算出方法は多くの種類があります。

・公的価格(公示価格・基準地価・相続税評価額・固定資産税評価額)

・実勢価格(時価)

・また建物の価格算出方法についても、次のようなものがあります。

・建築単価基準 新築時の建築費を基準に経年を考え合わせた算出方法

・法定耐用年数基準 1年経つごとに価値が目減りしていく算出方法

・実勢価格(時価)

 

このうち売却や無償譲渡の検討を目的として、自分の土地や建物はいくらくらいの価値があるのかその価格を知りたい場合は「実勢価格」を確認する必要があります。

 

実勢価格(時価)の調べ方

実勢価格とは、実際に取引が成立する価格です。

不動産は二つとして同じものがありませんので、個別に価格が決まります。ただし、似た土地・建物で最近の取引事例を複数集めることで、ある程度の価格帯に収まる「相場」が見えてきます。

この実勢価格を知るためには3つの方法があります。

 

1 土地総合情報システム(国土交通省)の活用

国土交通省が運営する「土地総合情報システム」の中に、実際の不動産取引のアンケート調査を行い、その結果を集めて検索を可能にした「不動産取引価格情報検索」という機能があります。

ここで実際に取引された物件の情報をさまざまな条件で検索することができます。

 

不動産取引価格情報検索

 

ただし全ての地域の情報がじゅうぶんに網羅されているわけではありません。情報が不足している場合は別の方法で調べる必要があります。

 

2 不動産ポータルサイトの活用

「不動産ポータルサイト」を検索し、現在売りに出されている販売価格を調べてみることで、ある程度は価格を推測することが可能です。

ただし他の人が売りに出している価格が、そのまま自分の不動産と同じ価格となるわけではありません。特に成約前には買主と価格交渉が入るため、一般には売り出し価格よりも低い価格で取引されます。

主要3大ポータルサイト

サイト名 運営会社 サイトURL
SUUMO 株式会社リクルート住まいカンパニー https://suumo.jp/
LIFULL HOME'S 株式会社LIFULL https://www.homes.co.jp/
アットホーム アットホーム株式会社 https://www.athome.co.jp/

 

3 不動産価格査定の活用

不動産業者は、物件価格を査定して提供するサービスを行なっています。

これまでの2つの方法は「取引実績をもとに推測」するものでしたが、それに対して価格査定は「対象とする不動産を直接査定」するため、より精度の高い実勢価格の算出が可能です。

 

査定は無料ででき、複数の仲介業者から見積もりを取る「一括査定サービス」を利用すると、比較しながら不動産相場を掴むことができるためオススメです。

一括価格査定サイトはいくつかありますが、地方部にある物件や、空き家などの価格査定には次のサイトがおすすめです。

①イエウール https://ieul.jp/
大手不動産会社に加えて地元業者も数多く提携されており、不動産会社数が多いのが特徴。

地方にある物件空き家など、難しい物件でも不動産会社とのマッチングしやすいのが特徴です。

②リビンマッチ不動産売却 https://www.lvnmatch.com
提携できる不動産会社の基準が特に厳しく、厳密な審査が行われた上で提携されており、より正確な査定を受けることができます。

初めての査定で不動産会社を探しているが、どのように進めていけばいいかわからない・知識がないなど、安心して査定を進めて行きたい方におすすめです。

livinmatch

 

まとめ

無償譲渡の前に知っておきたい、不動産実勢価格の調べ方について解説しました。

不動産は他に同じものが存在しない「一点もの」であり、絶対的に正しい価格基準は存在しません

取引量が多く類似物件が多く市場に出回っている場合は、価格は安定しやすいですが、取引事例がほとんどない場合は明確な基準がなく、価格が大きく変動する可能性があります。また早く処分したいなど取引を急ぐ場合は、価格が安くなりがちです。

個別の事情も踏まえたうえで、査定などを利用して不動産の相場感をつかみ、物件の今後について検討しましょう。

 

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